fidelitatem sound のオーディオと音楽ブログ
ジャズとオーディオのニッチな世界

おまえも低血圧か。Alpair6MとDuo60

 

私が10代のころは血圧の上が80~90しかなく、入社時は病院で再検査になるほど低血圧でした。
その点Alpairシリーズは当時の私といい勝負の低血圧で目が覚めるまでどうにも時間がかかります。

 

今週個人のお客様からDuo60の購入の問い合わせを頂き、ご対応させて頂きました。短いやり取りの中にもこの製品の基本方針を『感じ』て頂いた喜びをお伝えするのが理由の一つ。もう一つが製品をお送りする時に『ちょっと寝ぼけますから』とご説明した事でDuoが認められていく経緯が良く出ているのでお願いしてブログに公開させて頂くことにしました。

先ずはご購入いただいたDuo60はこれLite Mapleです→

先ずはやり取りの抜粋をそのまま掲載します。

————————-  1回目——————————

MT様
ありがとう御座います。
先ほど日本に発送の指示を出しておきました。

Duoの調整ですが、真空管をご使用でしたらポートを長くソリッドステートでしたら短めに設定してください。アンプのDFによってかなり音が変わります。

調整は馴らし運転を数時間は行ってからが良いと思います(何故かわかりませんが、Markaudioのドライバーは最初音が寝ぼけます)。
また何かありましたらご連絡ください。

NN(私)

あったんですね何か!

 

————————- 2回目 ——————————

NN 様

早急に手続きしてくださりありがとうございます。
土曜日に届きました。さっそく音出ししたのですが、こもったモコモコの音で
最初は「音が寝ぼけます」との説明がなければ、とんでもないものを買って
しまったと後悔していたところです。ポートの長さを調整したり、ダクトを後ろ
に取り付けたりと、音の変化も楽しめるのでおもしろいですね。

やっと、いい音で鳴ってくれるようになりホットしています。
ありがとうございました。

MT

危ない危ない!一言加えておいて良かった。よく考えるとこれは皆さんに伝えないといけないんですね。

————————- 3回目 ——————————

 

MT様

色々と楽しんで頂いている様でオーディオ好きの一人として本望です。
寝ぼけない方がもちろん良いわけですが何故かすべてのシリーズにこの傾向があります、
いつもプロトタイプのテストや新モデルのサンプルを聴くときも、先ずは2時間ほど小さな音で鳴らしっぱなしにして他の用事を足して一度耳をリフレッシュしてからテストする様に心がけています。

また必ずアンプも温めます。何度かアンプのスイッチをオンにしてしばらくたってから
Alpairを鳴らすとあまり寝ぼけ具合がひどくありませんのでどうもスピーカー
自身の理由が半分、加えてアンプの信号再生の変化も再生している様にも思えます。

 

Dou60は小口径ですが再生装置の質を上げれば上げるだけ質感の差を再生します。
エンクロージャーは????(デンマークの高級スピーカーメーカー)の???シリーズと同じ製造工場で工程も同じですから
仕上げの良さ、コストパフォーマンスの高さを感じて頂けるのではと思います。

 

少し宣伝ぽくなりましたが、今後とも長いおつきあいをお願い申し上げます。

NN

————————- 4回目 ——————————

NN 様

Duo60のピアノブラックの在庫は、あるのでしょうか。
あれば、こちらも購入したいのですが。

これまで、スピーカーもいろいろと購入しましたが
Duo60は、音楽を聴きたいなと思わせてくれます。
若いころ、君はミュージックを聞いているのではなくサウンドを聞いているのだと言われ
ドキッとしたことがあります。JBL4343を使っていた頃もありました。
年代的にも、60を超え音楽を素直に楽しみたい自分がいることを感じています。

このスピーカーの良さを皆に知ってもらいたいと思います。
ちなみにアンプは、 SOULNOTE sa3.0というデジタルのプリメインアンプを使っていますが、相性がいいですよ。

MT

この4回目の内容で私は本当にうれしくなってしまいました。 『音楽を聴きたいと思う』どうですかこのことは!オーディオの本当の財産はCDや音楽データのソースです。新しくオーディオ製品を買ったときラックの中に眠っていたCDを改めて聞き喜びに浸ったことはありませんか? これぞ製品の最大の価値だと思います。 本当に苦労してきた甲斐(快)があったというものです。

そこで私がエスカレートします。

————————- 4回目 ——————————

MT様

(途中からちょっと長くてすみません)

 

また、ご評価頂き有難うございます。大変嬉しい内容です。迷惑とは思いますがご返事が長くなりました。ご容赦下さい。

 このDuoの基本開発に一年半、さらに音の調整には、ネットワークとポートの調整に三ヵ月。その後無線と実験のグラビアに掲載頂いたときにアンプのダンピングファクターの影響を小澤先生からご指摘頂き実際に連絡を取りながらアンプのDFを測定して音の調整をさらに三か月程費やしました。まったく期間損益を考えていない作業内容ですね。

 調整は私どもの方針で、所謂『オーディオらしい音』ではなく『音楽のトランスデューサー』を求めて追い込みます。

 私自身大学時代、教科書よりジャズと楽器と共に暮らした過去が今になってその感性の支えになっているのですが、結局スピーカーは『純粋な変換機=トランスデューサーにはならない』というのが私の結論で、その結論のなかで音楽の熱気が感じられるための最善のユニットを目指しています。この結論だとは言え、開発にあたっての重要なストラテジーは・・・・・・

(その1)楽器の素材とコーンの素材

  楽器は共振を利用して音色を作っています。例えばトランペットはマウスピースで作られた音源を、銀などでコーティングされたブラスの音道を通過する間にある基音周波数のn倍音が乗っかって(共鳴して)あの独特の魅力的な音になります。

  スピーカーのコーンも当然その表面を音が伝わるので共鳴による同じ効果(時に弊害、時に魅力)があります。
基本的にはコーンの素材が楽器の特性と似通っているとその楽器の音がより実際の音に近くなります。

 

 結局、メタル系のコーンを使っているAlpair6M7,10 などは、シンバル、ブラス楽器がゾクゾクする領域まで再生しますし、パルプコーン(もとは植物繊維が原料ですよね)のAlpair10Pなどは、木で共鳴をしているギター、バイオリン系は非常にリアルです。

 

(その2)中域の忠実な再生の重要性(これは忠実に再生するという意味では変換機の能力ですが)

シリーズの中でAlpair6MとPはかなり時間をかけたモデルで、Alpair7がテスト段階で圧倒的な広帯域でフラットなモデルですので、その後に出すAlpair6Mはかなりの数のプロトタイプが試聴段階でマーク自身が没にしていました。

 結局Alair6Mは駆動系をフラフラにして、ニアフィールド用が多いであろうと言う事で広域を抑えるため銅リングをわざと装着していません。

 結果的に中域を大切にし、音源を物理的なリニア動作に変換する時にフラフラな駆動系が信号に乗るサブソニックシグナルを忠実に再生するため、人の感性にやけに訴える音がするのかなと思っています。

 

 結局Duo60は音域を欲張らない結果6センチ径のコーンで音楽の色っぽさを一番表現する結果になりました。そこに新設計の37000hzまで再生するツィーターを控えめに6dbカットで入れてあります。

 

 (その3)ネットワークの大弊害

     ネットワークで周波数特性をフラットにしたければ激しくカットすれば良い結果が得られます。しかし12dbやそれ以上の急峻なネットワークの音はどうにも生の音と『違う』違和感を強く感じます。6dbの逆相も同じ違和感がありました。
 全て位相のずれが原因で、生の演奏をしていると、ステージの周波数特性はひどいものでしたが、位相のずれた音楽は絶対にありません。私には受け入れられない違和感を感じます。

  こうした、開発内容を何もお伝えしていないにも係らずこういったご返事を頂けるのは最高の幸せです。

 Soulnoteについては、Dyamic Audioの担当の方にDuo60随分気に入って頂き長い間同様のセットでお店で展示試聴をされていました。その時におっしゃられていたのは、『ずっと音楽を流しながら仕事をしいていますとね、時々リアルな音にはっとして仕事を止めるんですよね。この経験は良くできた小型超高級モデル(なんだかわかりませんが)に共通する音作りで私大好きなんですよ』と。

 

現在はフロアーが変わられてしまいましたが、ちなみに同じお店でも評価はまちまちで社長さんとこの方は◎、別の方の1人は鼻から『こんなの売れない』と言ってBクラスのアンプで50W-70w位パワーをがんがん突っ込まれて、こんなか弱いのはとダメだしを頂きました(コーンは崩壊寸前。横にいたMarkは顔を真っ赤にしていました)。 ただこれも現実でMTさんの仰られている感性はすべての方に強要できないという証明です。

NN

————————- 5 回目 ——————————

 

NN 様

NNさんの熱い思いが伝わってきました。
私は若い頃、かなり大きな音で音楽を聞いていましたが最近は、小音量でスピーカーに近づくような形で聞いています。
このような聞き方をしているので、刺激的な音が出るスピーカーは聞くに堪えません。

 夜は、バッテリー駆動のポータブルCDプレイヤーにヘッドフォンをつないで聞いています。
バッテリー駆動のためか、すごく良い音がします。
何とかこのような音の出るスピーカーがないものかと、探していました。
高額を支払う覚悟があれば、それも可能ですがDuo60は、この金額で求めている音にかなり近づけることができました。

MT

————————- 6 回目 ——————————

NN 様

 

5日(木)の朝一番に振り込みさせていただきます。
それから、 Duo60のセッティングですが、スピーカースタンドのほとんどがソファーに座って音楽を聞くものと思われているようで、
床にじかに座るとツィーターの位置が耳より上になります。私は、スピーカーの上下を逆さまにして設置しています。

 ツィーターが下にきます。邪道といわれようが、音のバランスがよくなります。
このスピーカーは耳障りな高域が出ないので、スッキリとした音像になります。
床に座って聞いておられるかたは、ためしてください。と言いたいです。
小型スピーカーは、セッティングを簡単に変更できるので楽しいです。

MT

 

と言う訳でやり取りをほとんど其のままアップさせていただきます。このDuo60は喜んでいるでェ~。

 

 


Posted by admin on 6月 4th, 2014 :: Filed under オーディオ一般
You can leave a response, or trackback from your own site.

4 Responses to “おまえも低血圧か。Alpair6MとDuo60”

  1. nanairo
    6月 12th, 2014

    はじめまして。
    私も今年2月にDuo60を購入させていただき、気持ちよく音楽を聞かせていただいています。
    私も同じような感想を持ちました。
    耳障りな音が全くせず、かといってだるい音でもなく非常に気持ちよく聞けるスピーカーだと思います。
    購入に当たり試聴できる場所も無く情報も少ない中、
    マークオーディオユニット購入者の感想や
    こちらのブログなどで情報を集め自分に合ったスピーカーであると確信し購入しました。
    PCとデジタルアンプによるPCオーディオを構成して楽しんでおりますが非常に満足しております。
    よっぽどのことがない限り当面はここがゴールになりそうです。
    良いスピーカーを開発していただきありがとうございます。

  2. taishi
    6月 17th, 2014

    Alpair6Mを市販のエンクロージャーに入れて、それなりに満足した音を普段聴いていますが、この記事を読んで、Duo60の音を聴いてみたくなりました。

    ところで、過去のAlpair7の記事で、Duo70プロトタイプについて触れられていますが、今後、製品化の予定はあるのでしょうか。

  3. admin
    6月 18th, 2014

    Duo60は『静かな夜におとなが聞く最高の音』って感じがターゲットです。
    taishi様のような方に、アップグレードバージョンと言う企画を前から考えていまして今お持ちのAlpair6を利用して頂きセミキットでTW4とネットワークとフロントバッフルをセットで5万円台を目標にしています?

    Duo70については、来年夏になるともう少し香港に行けますので細かい調整をして進めたいと思っています。遅れてすみません。

  4. admin
    8月 4th, 2014

    Nanairoさま
    ご満足頂き光栄です。
    おいしいお店と言う評判をとるには皆様それぞれ努力をされて今があると良く思います。
    人の感性ほど正直に反映するものは無い様に思います。
    おごらずに頑張りますのでご愛顧をよろしくお願いします。

Leave a Reply

Type your comment in the box below: